２０２０年度　ConMat20（建設材料に関する国際会議）

岐阜大学：　六郷 恵哲、 羽田野 英明
ユニオン：　溝部 美幸

平成31年2月に道路橋定期点検要領が改訂され、国内でも新たな点検技術が活用できるようになった。岐阜大学のSIP研究チームは、道路橋定期点検要領の改訂前に、各務原大橋の定期点検にロボット技術を採用した。新しい橋梁点検技術の適用性評価委員会が提案した「ロボット技術を取り入れた橋梁点検指針(案)」に基づき、2段階の調査を実施した。第1段階では、ロボット技術を活用して「事前調査」を行い、第2段階では、事前調査の結果をもとに点検員による「近接目視点検」を実施した。ロボット技術を活用した事前調査により、損傷の種類や箇所を把握・整理することができ、集中的な目視点検を絞り込むことができた。その結果、各務原大橋での超大型点検車による目視点検の日数は、従来点検では10日掛かるところを4日に短縮された。使用したロボット技術は、カメラの死角に注意を払いながら活用すれば、目視点検の代替となる十分な検出精度を有していた。

Periodic Inspection of PC Bridge with Both Robot Technologies and Close Visual Observation